2015年3月17日火曜日

迷路とガチャとアカギ

迷路に迷うっていうのはゲーム的にどうなんだろうか? そりゃあ、迷い道(路)って描いて迷路なんだから 迷って当然なんですけど。wiz みたいに3Dタイプのダンジョンだったら割と堂々と迷ったと言ってもいい…、 だが、2Dタイプの上から見下ろし系だったら迷うのは何となく恥ずかしい。そんな気がします。

でも実際けっこう難しくもないようなマップでも迷いますけどね。 これなんか「奴は四天王の中で最も金持ち」というアプリのラスダン的タワー、ギガパゴスの 7号目です。 何でこんなのわざわざ作ったかというと記憶が曖昧なのですが、 7号目には隠れショップみたいなのがあってそこに強力な技を売っているとか何とかを読んで…。 で、しかし、いくら探しても見つからなかったので作ったわけですね。 結局見つからなかったけど。 ちなみに8号目はこれの2倍、10x10の巨大エリアです。 8号目は本当に迷って、チラシの裏に手書きでマップを描きました。

↑↑:で、7号目の地図を見てもらえばわかるように、そんなに複雑ではありません。 巨大企業のビルという設定なのがそれほど違和感がない作りです。 まあ実際にこういう作りのビルがあったら動線が悪すぎる、と不平不満が大挙して押し寄せるでしょうが。 が、しかし、敵を惑わす迷宮、侵入を阻む障壁、と考えたら難易度は低い構造である。 しかしながら、これが2倍の大きさになったら、完全にお手上げ状態でしたからね、我ながら方向感覚がダメですね。 実際には一画面に収まる範囲は狭いし、雑魚との戦闘をチョイチョイ挟むし、隠し通路なんていうものもあるから、 マップを把握しようにも記憶はぶつ切り、断片的となり覚えにくいったらありゃしない。 これはどんなゲームでもそうなんですが。 スマホでの操作を考えた場合、「奴は四天王の中で最も金持ち」の移動方式は一つの完成系といってもいいシステムです。 仮想十字キーを無理やり画面内に表示させるタイプのゲームもありますが、 操作しにくいし、画面見にくいし、指も疲れるし、タッチパッドに適したスタイルだとは思えませんね。 その点、タッチした場所に自動移動するシステムは素晴らしい。 偶然にも私も全く同じ答えにたどり着きました。 ちょっと下で宣伝してますのでよろしかったらダウンロードしてください。完全無料、無課金アプリです。

2015年6月 追記
↑↑:部屋を掃除していたら8合目地図を描いたチラシの裏を発見したので、それを清書したものです。 清書が面倒だったので完全な地図ではありませんが、スタートからゴールまでのルートはバッチリわかります。 これでもう迷わないぜ。 9号目以降も迷路は続きますが、迷路としての難易度は8号目が最大級なのでご安心を。 10x10はスマホゲームとしてはちょっと広すぎなんですけどね。 10x10だと総面積が100エリアにも達してしまう。 7x7が49エリアですから、実にそれの2倍もあるということに!

7x7の迷路、それもランダム生成ダンジョンにこだわったRPG、 そういうのってないかなあ?
あるんです。
「*男男女・ダンジョン物語*」

ゲーム制作側の考えとしては、迷路にする意味はあるんですけどね。 例えば引っ越したばかりのとき、近所に何があるか把握していないわけです。 まずメインルートを開拓して、そこから徐々に枝分かれしながら探索範囲を広げていきます。 あるとき、「あ、こんな近くにこんな店が!」というのを発見すると、 (この近辺にはまだ…あるんじゃないか…)みたいな気分になって希望に胸が膨らみます。 なんだかワクワクしてくる瞬間です。 こういう感覚は特に子供の時に顕著ですが、大人になってからも同様の経験をされた方は多いのではないでしょうか? そう、こういう感じの 「何かあるかもしれない」と感じさせる役割としての迷路でもある。 底を感じさせないことによって、プレイヤーのイメージにうったえかけるというか…。 でも、これが下手をすると「何かあるのか無いのかハッキリしてくれないとイライラするんですけど。何も無いのに探しまわっていたら時間の無駄なんですけど」 というマイナス意見に転化しかねない怖さもある。

ある程度迷った時点で、もうそのフロアの迷路は役目を終えるべきなのかもしれない。 例えば同一のフロアに1時間以上滞在したら出口へのヒントを出しまくるとか。 「奴は四天王の中で最も金持ち」の場合はフロア内に人物がたくさんいて、会話できるようになっているので、 その人々に出口に関する情報を喋らせる手法も面白いかも。 拙作「*男男女・ダンジョン物語*」では、2~6個ほどある宝箱の一つに地図が入っています。 また、近接する宝箱の方向を示すコンパスも標準装備しています。 さらに歩いたところはパン屑みたいなものを勝手に落としていくので、未踏破部分が分かりやすくなっています。 何の手がかりも無しに迷わせると、正直つらい。 丁寧かつバリエーション豊富なマップチップを用意していれば、景色を見て回る楽しさもあると思いますが、作り手目線だとそれもなかなか大変な労力を伴います。

ただ真っ直ぐな道を進むだけじゃつまらないから、右と左に分岐している地点がある。 これが言ってみれば迷路だし、ゲーム性でもあると思います。 だけどもプレイヤーはゲームに面倒なことを求めては~~~、いない。 「選択肢が無い」のも嫌われるし、「誰がやっても同じ」なのも嫌われるし、「めんどくせえ」のも嫌われる。 これを迷路的なもの(マップ)の量的・質的な調整だけで行うのには限界があるんじゃないか? もっといい方法として、例えば「ガチャ」が生み出されたのでは? 的な考えも妥当だと思います。 あるいは「ガチャ」のシステムを作ったあとで、「選択肢があり」「運によるランダム性があり」「手間もかからない」という優秀な点を確認したのだろうか?

ある意味ガチャっていうのは、「時間と記憶能力を駆使して探索する→有用なアイテムを発見する(あるいは何も発見できない)」という流れを 「リアルマネーで権利を得る→有用なアイテムを得る(あるいは無能なゴミを得る)」に置き換えたわけです。 手段が時間的なものからおカネに置き換わったものの、結果に関しては似ているんですよね。 得るかもしれないし、得ないかもしれない。 そんなに面倒なら、おカネで解決したら? という甘い誘惑。

「運によるランダム性があり」「手間もかからない」というのはガチャの特徴であると誰もが認めるところでしょうが、 「選択肢があり」に関しては説明が必要かもしれません。 ダンジョン探索における選択肢とは「右に進む」or「左に進む」もしくは、「探索を続行する」or「余裕のあるうちに帰還する」という感じの選択です。ガチャの場合は次元がまったく違う。つまり、「有料のクジ引きをする」「有料のクジ引きをしない」という選択です。 ガチャをするのもしないのもプレイヤーの自由意思だということです。 これが「ガチャをしなければならない」だと「選択肢が無い」ということになってプレイヤーから嫌われます。 北風ではなく、太陽のように旅人の服を脱がさないとスマートなやり方とは言えないのです。

福本伸行氏による漫画「アカギ 〜闇に降り立った天才〜」では、アカギが狂人・強運の富豪である鷲頭と麻雀対決する際に、 事前に打ち合わせでルールを決めています。 漫画だけに超高レートな賭け勝負となるのですが、資本を持ち合わせていないアカギは己の血液を賭けることになります。 つまり、点を失うごとに血を抜くわけですから、負けがこむと死んでしまいます、敗北です(トータルでいくら勝っていようとも)。 このときに半チャン2回ごとに勝負を継続するか終了するかの判断・決定を鷲頭が行ってもいいという追加ルールが盛り込まれます。 アカギ側の付添人のオッサン連中は「そんなことあるか、途中で逃げられるじゃねえか」と不満たらたらですが、アカギは 「資金を失えば奴は必ず取り戻そうとする。このとき奴自身の意思で続行。続行すると決めるっていうのがポイント、それでますます奴は深みにハマる。あがけばあがくほど抜け出せない泥土…。こちらにとってむしろ好都合なんだよ安岡さん」みたいなことを言います。 う~ん、なるほどパチンコ負けたら帰れない、みたいな心理ですね。 株でよく損切りが重要だと言われますが、損を確定させるということができない、できないんですよね。 不利な状況は百も承知。損切りを先延ばしにすればするほどダメージが大きくなると頭では分かっているけど、 「分からない、勝負は!!!ラスト1秒まで諦めるわけにはいかない。最後の最後に神風が吹くかもしれない」っていう熱血スポ根思考になってしまいます。まさにアカギのいう通りですね。 スポーツなら美談ですむかもしれないが、政府や軍部や博徒が陥ったら絶対にダメな思考。地獄への切符に他ならない。魔の思考回路…。

こう考えるとガチャっていうのはとっても凄いビジネスアイデアだったわけですね。 ああ、元々は迷路の話でしたっけか…。 私の頭が迷宮ですな。

2015年3月11日水曜日

Monsters Of Daily Desperate Dungeons (DDD)

*Big Bat
*Curse
*Dark Eyes
*Dark Servant
*Della Amoeba
*Doctor
*Dragon Turtle
*Eye Globe
*Escort
*Fat Doll
*Golem
*Hatchet Man
*Lightning-Succubus
*Lady
*Lethal Fan
*Melting Troll
*Nightmare
*Notorious-M
*Phil Shark
*Shadow
*Sherman Bug
*Stupid Dead
*Wraith
*Yellow Demon Grass
*Zokken

Do you like RPG? There are Diablo, Dungeon Master, Drakkhen, Might and Magic, Ultima and Wizardry... Let install this App and play. This is a free RPG. This is a amazing game!
Daily Desperate Dungeons

2015年3月6日金曜日

レビューやDL数は信頼できるのか?

先日「ジャッジ」という広告業界のCMコンテスト(米国サンタモニカで開催)を題材にした邦画をやってましたが、 その映画の途中に流れるCMを「このCMクソだな」といつもより厳しい目で批判的に見られた方も多いのではないでしょうか。 何事も真剣に見るといつもと違った色合いに見えてくるものです。 映画では「順位は作りに行くものだ(内容はどうでもええねん)」というマネー主義の正義が前半猛威をふるいますが、 お約束的に「いいものはいい、悪いものは悪いと正直に言おう」という青クサイ正義が後半の主役となります。 まさにクリエイティブ。 私個人としては妻ぶっきー演じるKIICHIROUの言うことが正解であってほしいと思う。 作るのと営業だったら、作る方に力を入れるもんね(当然逆のタイプの人もいる)。 誰かの正義にはなったとしても、万人の正解には決してなりえないという現実…それがまた私の双肩に重くのしかかってくる次第であります。

例えばスマホアプリの評価…。本当にお客の反応をダイレクトに反映しているものでしょうか? いえ、そんな風には思えない。 やはり順位は恣意的に作り上げるものなのです。 「最終的には費用対効果、それだけだね」とか言っている成金社長が六本木にたくさんいてると思います。

例えば1つ100円の有料アプリなら、誰が買っても100円です。 平等性が保たれていると言えるでしょう。 が、無料。無料アプリは複雑…。 普通に考えれば一般人が1カ月にDLするアプリなんて多くても100個まででしょう。 より一般的なレベルだと10個付近なのでは? と思います。 しかし、物理的には1カ月に500でも1000でもDL可能です。 例えばある組織に加盟していて、その組織が指定したアプリをダウンロードすると 小銭がもらえる。 頑張って月に1000回DLしたらちょっとした収入になる。 こういう組織は実際に存在する。 詳しくは書けませんが(実際は知らないし)、 簡潔に言うならば数字の操作はいくらでも可能である。ということです。

某日本のアプリ レビューを見ると特定のバグが発生すると、実に大勢の人が書いています(ちなみにUS英語でのレビューは0件)。 そのバグのせいでゲーム性が損なわれているし、いつまでたっても修正されないことも不満なようで…。 しかし、星の統計を見ると
5: 307
4: 133
3: 157
2: 72
1: 110
ということで5が一番多いんですね。 これには違和感を感じずにはいられない。 実際にコメント付きのレビューの数を調べてみると
5: 28
4: 41
3: 54
2: 27
1: 29
となっていて星5のレビューをした人のコメント率だけ極端に低くなっている。 ちなみに星別のコメント添付率を調べたら
5: 9.1%
4: 30.1%
3: 34.4%
2: 37.5%
1: 26.4%
やっぱり星5の場合だけ無言率が高い。 星4~星1での合算だと約32%でコメント付きとなっている。 この割合で考えると28コメントの星5は80~100くらいのレビュー数であるのが自然である(あくまで統計学的な推察でね)。

まあ、要するに200件くらいは星5の無言レビューを業者から買ったな。と邪推できるわけです。 仮に200件分の星5をなかったことにすると、 平均評価が3.1くらいになります。3.5より低いとイメージが悪くなりますし、人気のあるアプリは だいだい4.0~4.5の平均評価、という気がします。 で、平均評価が3.1なのと3.6なのとでは新規ユーザーの食いつきは変わってくるでしょう。 もちろん3.6の方がインストールされやすいと考えられます。 これが4.1と4.6ならどっちだろうと大差がないと思いますが…。

上のアプリに限らず星ごとのコメントは
★★★★★  これで無料なのはすごいです。ハマってしまった。
★★★★ 面白いんだけど○○のアイテムを装備しても反映されない。それがなければ星5で。
★★★ ステージボス撃破で強制終了する。オレだけ…?
★★ 他の人も言っているようにバグが多い。直してくれたら評価上げ。
★ つまんない。アンインスト。

みたいなイメージを抱きます。 ここで注目すべきは「他の人も言っているようにバグが多い。直してくれたら評価上げ。」のパターンです。 バグといっても機種特有のバグ。ソニーの××だけ落ちる。サムスンの○○だけ落ちる。というケースもあることをユーザーの大半は理解しています。 だから、何か不具合が起こったときに「これ私だけ? それともみんなも?」と思うわけだ。 こんなときに、他の人のレビューを見て同様の不具合が書かれていれば、自信をもって「運営ちゃんとしろや!」と文句たれるわけです。 この集団心理は恐ろしく、不具合やバランス面での不満には早めに対応するしかないみたいです。

★★★★★  ここは本当に運営側の対応が早い。ご苦労様です。
★★★★ 中盤からぜんぜんマネーがたまらないんだけど、バランス悪くない? 修正希望。
★★★ 放置ゲームだけど。。。ぜんぜんアップデートしてくれない。運営さん放置しすぎ。
★★ いつになったら不具合を直すの? 同じタイプのエラー報告がたくさんあるのに無視ですか?
★ ステージボス撃破で強制終了する。オレだけ…? オレだけちゃうやんけ(怒)

★4の修正希望の人は何様ですか? えらそうに。と思うが、★1~3みたいな苦情にはしっかり対応した方がよいでしょう。 で、もし余裕があるならば★4の修正希望の人の意見も考慮してみるべきです。 他にも同様の不満を持っている人がいないか調べて、同じようにバランスが悪い、と感じている人が多いのなら修正した方がいいことはいいでしょう。

だんだんユーザーの意見・要望に対応するのしんどいよね、みたいな論調になってきましたが。 とりあえず論点は二つ。いや三つ?
評価を操作することが可能であるということ。 評価といっても要望とかバグレポートの場となっていること。 海外の人は独断で★1を付ける(ネット通信無しなのにプライベート盗むなとか言いがかりを付ける例もあります)。 日本の人は集団心理で★1を付ける。

Googleが対応する方法はいくらでもあると思います。改善する方法がいくつでも。
★4~5はプレイ時間が規定以上に達していないと付けられない(累計2時間以上とか)。 特定の端末からレビューできる回数には制限がある(月に10回とか)。 これだけで相当改善できると思います。 まあやらないでしょうけどね、Googleさんも自社の利益が最大になることしか考えていない。 そして、今のような状況を放置しているということは、レビューの信ぴょう性を上げる努力は利益にはつながらないという判断なのでしょう。

AプランとBプラン、どちらが儲かる? もし利益に大差がないのなら、どちらの方が労力が少ない? もうそれだけで 世の中が動いているように思えてきます。強烈マネー主義。怖すぎ。

こういう状況だからこそ、個人制作のような作品が頑張らないとダメなんです。 ゲームとは「芸夢」(夢のある芸)であるはず。それが「芸無」(ただの芸無し)に陥ろうとしています。 アングリーバードよりフラッピーバードの方が夢があるよね。 しかし、フラッピーバードの作者は圧倒的なマネーに疲れたみたいなことを言っていましたが…。 大きすぎる力は個人には抱えきれないものなのでしょう。 まあゴチャゴチャ書いていますが、 よろしくね。
「*男男女・ダンジョン物語*」

*男男女・ダンジョン物語*【不幸せの青い妖精】

「恋愛男女ん」という有名なアプリがありますが、 そこからネーミングをぱくったわけではありません。 当方のが早かったので。 そんな時代を先取りしている Androidアプリ「*男男女・ダンジョン物語*」をご紹介します。

「恋愛男女ん」と違って恋愛をテーマにしたゲームではありません。 まあRPGというんですかね、ダンジョンをうろうろして雑魚敵と戦ったり宝箱を発見したりしながら、 キャラクターの強化・成長を楽しむというタイプのゲームです。 戦闘は大事な要素ですので気合が入っています。 なめらか(ぬるぬる)というほどのデキではありませんが、敵のモンスターは違和感がない程度にアニメーションします。

敵とのエンカウントはランダムタイプではなく、シンボルエンカウント方式を採用しています。 シンボルエンカウントタイプの場合、上手に操作することで戦闘を回避できるゲーム性のものもありますが、 当アプリの場合は、そこまで回避できません。 マップ移動の際にアクション性の高い移動操作を行うことはできないからです。 ただし、徒歩タイプのモンスターはマップに足跡を残しながら移動するので、「あっちには敵がいそうだな」と推測をすることはできます。 このへんのアイデアは既存のゲームにあるのかどうか知らないので、あまり偉そうにも言えませんが、 ダンジョンを探索している冒険感、つまり臨場感を高める演出として機能しています。

タッチした場所に移動するという形式です。 スマホの場合、ゲームボーイやPSPみたいに十次キーが付いていないので、「移動操作」をどうやって行うか? という部分が確立しておらず アクションでもRPGでもアプリによってまちまちです。 ちなみに、既存の Android-App では「奴は四天王の中で最も金持ち」というゲームと酷似した移動操作方法です。 これはタマタマですけどね。

仮想十字キーという考え方もあります。 ディスプレイ上に↑↓→←のボタンを配置する方法。 これの長所はファミコン~プレステといった既存のゲーム機と似た感覚で操作できるという点。 短所は物理ボタンと比べて押している感覚がないことによる違和感、 画面上をプレイヤーの指で隠してしまうという分かりにくさ。などでしょうか。 Android版のFF3とFF4は購入してクリアするところまでやってみましたが、仮想十字キーによるマップ移動は そんなに快適ではありませんでした(何もかも台無しにするほどではないけれど)。 ただ、「仮想十字キーによる移動」と「タッチしたポイントまで自動移動」の2way方式を採用しているケムコさんのRPGもやったことが ありますが、この場合は十字キーメインで操作しました。 なぜかって、マップの構造が十字キーありきで作られているから「タッチしたポイントまで自動移動」だと、意図しない動き方をして 歯がゆいんですよね。 しかもランダムエンカウントだから、歩数が増えることによって確実に雑魚敵との遭遇回数がアップするわけだし。 「タッチしたポイントまで自動移動」にするのなら、ゲームシステムすべてをそれ向けに設計しないとチグハグになると思います。 この辺は他デバイスからの移植作品だと融通がきかない。

ログインボーナスなんてものもありますね。 これは毎日少しずつでもプレイした方がお得ですよ、というシステム。 例えば植え木に水をやります。毎日の日課として。 そうすると、繰り返しているうちに「一日一回」水をやらないと、という習慣が身に付きます。 時間としては短くとも、反復によって人の脳裏に強く印象付けられるわけです。 この辺の効果を狙って、多くのアプリで採用されているのでしょう。

あとは石器時代の遺物となった、「会話ウインドウ」が続くだけのストーリー展開があります。 テキストサイズは無駄に大きくしてみましたが、これは会話の文字数を減らす努力を強制するために行った結果です。 ストーリーがそもそも必要なのか? とも思いますが、戦う理由がある方が説得力が増す? みたいな。 例えば特殊ダンジョンその1では、遺跡に閉じ込められた兵士たちを解放する為に鍵を持っているボス敵と戦います。 ボス敵はドラゴンタートル(四天王でいう玄武のポジション)です。 なぜ、この巨大亀が出口の鍵を持っているのかという疑問は私にも答えられぬ難問ですが、兎にも角にも主人公たちがボス敵と戦う理由が 発生するわけです。 出会い頭に遭遇したから戦う雑魚敵とは違うわけです。 能動的に戦わなくてはならないという理由付けによって、ボス敵との戦闘がドラマチックになります。 理由自体は、ありきたりで何百回も見たことがあるような、平凡なものでイイデストモ。

ゲーム開始直後はストーリー要素が濃くて、短時間に出会いと別れを繰り返しますが、チュートリアルが終了すると 本番に突入です。 本番はむしろ淡々とハック&スラッシュという感じです。 レベル上げと宝探しを兼ねた探索の繰り返しがこのゲームの主軸です。 飽きさせないためにダンジョンはランダム生成となっています。 装備品はすべてランダム宝箱から取らねばなりません(兜に関してはボーナススロットでも入手可能)。 店売りの武器・防具はないのでプレイヤーの運次第で展開が変わってきます。 ただし、おカネで魔法と消耗アイテムの購入ができるので、おカネの使い方が上手い人は運に左右されず有利に冒険を進められます。

ここからはゲームシステムにおける酷くマニアックな話なので、読むのがしんどいと思いますが、まあ書きます。 消耗、持久戦という概念はシミュレーションゲームの方が積極的に取り入れている要素です。 例えばガンダムゲームの「ギレンの野望」ではガンダムは超強いですが、最弱のザクを撃破するのにも弾を消費します (確か残弾という概念はなかったが、燃料と武器攻撃を兼用する資源というパラーメータがあった)。 回復できる拠点にいれば何十体でも敵を撃破できますが、補給できない状況だといずれ手詰まりになります。 FPSのDOOMでも雑魚キャラをショットガンで撃てばショットガンの弾を消費します。弾数は有限です。 近距離で当てた方が威力が高いから、射撃用の武器を持っているのにわざわざ敵に近寄って撃つという間抜けなことをする場合も…。 ところがRPGだと魔法使いは消耗しながら戦うものの、戦士は「物理攻撃」という抜群に燃費のいい攻撃手段を持ちます(実質無限)。 ウォーシミュレーションでは機種とか職業とかによって、ここまで極端な攻撃回数の格差は起こり得ない (攻撃回数が基本無限のSLGはあるが、戦車は無限攻撃で自走砲は有限とかいうことはしないですよね)。 つまり、RPGの戦闘のデザインとしては、基本の火力は戦士の物理攻撃をベースとして強い敵と戦う時だけ魔法による援護を行う、 ということなのでしょう。 この考え方は前衛・後衛がしっかり分けられていて、後衛の人は物理攻撃がそもそもできましぇーんという「ウィザードリー」くらい 極端なシステムなら破綻なく適用できるかと思います。

戦闘中にボタン連打していれば上図のようになるわけです。 前三人は「たたかう」(物理攻撃)、後ろ三人は「みをまもる」(防御っぽいけど実質何もしない)が基本行動になっています。 ここから大事なことを言います。 前衛の三人しか物理攻撃を行うことはできない。 つまり、「物理攻撃が得意な三人」+「魔法が使える三人」という組み合わせにするしかない。 実際はもう少し複雑で攻撃・防御ともに中途半端で魔法も使えない「盗賊」を前に入れるか後ろに入れるか?という選択をしないといけないのですが。

比較として自由にジョブを組み替えられる「ファイナルファンタジーⅢ」を見てみます。 こちらは4人パーティーですが、4人とも物理攻撃が可能だし4人とも敵からの物理攻撃を受けます。 一応、前衛・後衛の概念はありますが、WIZ が後衛の人が殴れない仕様であることと比べれば曖昧であり、前衛・後衛でちょっと被ダメージが違うよ、というくらいのものです。 何より4人とも戦士タイプにしても差し支えないわけです。 で、全員戦士タイプにすることはアリといえばアリなんですが、全員魔法使いタイプにすることはナシなんですね。 なぜって、攻撃の度に弾数を消耗するわけだからすぐに枯渇する。 で、バランス的にも戦士タイプ+回復が得意な人でパーティーを構成すれば、だいたい無難に乗り切れる感じなんですよね。 そもそも敵のパラメーターの中の防御値が、同レベルの敵だと一定になっています。 だから、とあるダンジョンで遭遇する雑魚敵の防御値はだいたいみんな同じです。「紙装甲」「重装甲」なんて概念はないです。 これは戦士系のダメージバランスを取りやすくするために、そうしているのでしょう。 バランスといえば道中で手に入る「○○の剣」とか「エクスカリバー」とか「マサムネ」なんかの武器も戦士系に装備させるものですからね。 全員魔法使いタイプだったら宝の持ち腐れとなります(赤魔導師という微妙な人がいるが…)。 それに戦士系だとボタン一発でヒュンヒュン1000ダメージ、とかなのに魔法だと魔法選択の操作過程がまず面倒。 しかも攻撃のエフェクト若干長いし。 ダメージ低いし。 しかも回数制限あるし。 完璧に攻撃魔法 is DEAD...

この職業格差を埋めるためには WIZ みたいに前の人と後ろの人の役割分担を厳密にするか、 あるいは戦士も物理攻撃で消耗するタイプにするか…ということになります。 殴っても消耗するのであれば、全体攻撃が可能である魔法使いの株が上がります。 ただし、攻撃するたびに消耗していくというデザインではランダムエンカウントに馴染みません。 雑魚敵との戦闘回数をある程度限定しないことには、成立しないシステムだからです。 現実で考えると、日々の労働…、残業なんかがあって毎日一定というわけにはいかないが、それでも8~12時間みたいな感じで限度があるよね。 これが8~32時間みたいに幅があったら「決して疲れないRPGの戦士のような肉体」でないと無理なわけ。 逆に考えれば、雑魚敵の数が有限であれば「RPGの戦士の肉体が消耗」してもいいわけですよ。

「*男男女・ダンジョン物語*」では、疲労度の要素があります。 例えば魔法を使ったときはMPに該当する数値が疲労度に加算されます。 また、武器攻撃の場合は倍率(武器の重量を力で割った数値)によって、一回の攻撃における加算疲労度が決まります。 つまり、重たくて強力な武器ほど燃費が悪いということになります。 いずれにせよ攻撃できる回数は有限であると考えなければなりません。 雑魚敵は基本的に8部隊と数が決まっているので、倒すたびに確実にエンカウント率は低くなります。 敵の部隊数が減ってくると、逆にこっちが探しても見つからないくらいの状態になります。 だいたい3~6戦でダンジョン脱出となります。 BF2に関しては8部隊+溶解トロル2部隊(部屋から動かずに宝箱を守る敵)となりますので雑魚敵は多いです。 疲労度が高まると各種パラメーターがダウンして弱体化していき、最大値255に到達すると戦闘中のスピードが1/3になるという極悪なペナルティが課せられます。 疲労度が高くなった状態だと、普段ならまず勝てるような雑魚敵に負けることも考えれます。

とはいえ、疲労度を回復する手段が用意されています。 「巨人薬」「魔人薬」というドーピング薬をアイテム欄一つを潰して所持(飲んだという扱いになる)すれば、疲労度は全回復し、 さらに戦闘中の行動による加算疲労度が0になります。 若干のパラメーターダウンがあるものの、非常に魅力的な消耗アイテムとなっています。 RPGにはMPなりSPなりを回復する便利薬が用意されていることが多いものですが、やはりそこには同様のやり口が存在します。 ただ、ドーピング薬を入手するには宝箱から発見するか(いつ手に入るかわからないので不安定)、 お店で購入するかしかありません。 購入すれば当然おカネを「消耗」します。 ここまでは他のRPG、回復アイテムでいくらでも補給できるからラクラクなゆとり仕様ゲーム、と言われているタイプのものと比べても同様です。 ただし、「*男男女・ダンジョン物語*」では、おカネの入手手段が宝箱からのゲットしか方法がありません。 一応、武器商人イベントというものをクリアすれば在庫品を売れるようになりますが、それは結構あとになります。 で、宝箱からのゲットしかないし獲得額もランダムで幅があるし…、となってくると1回の探索における収入はかなり不安定なものになります。 モンスターがおカネを持っている場合は収入が安定するのですが、あえて不安定になるように設定しております。 おカネの使い道は多く、しかも一回の宿泊で1%ずつ複利で物価が上昇します。 だから「巨人薬」「魔人薬」を多用する作戦はおカネという観点からだと燃費が悪いものになります。

では消耗品アイテムをまったく購入せずに進めた方がよいのか? 確かにその方がおカネは減りにくいですが、最低限は準備しておいて いざというときは迷わず使うのが賢明です。 いざというときとは? それは「使えるアイテムをゲットしたとき」「平均以上のおカネをゲットしたとき」の帰り道です。 全滅するとランダムダンジョンに突入してからの出来事がなかったことにされるので、せっかく手に入れたレアアイテムを失ってしまいます (オートセーブを採用していますが、Room と呼ばれる拠点にいるときのみ自動でセーブされる)。 しかも上述したように、敵と戦えば戦うほど確実に消耗し弱体化するので、帰り道ほど危険度は高くなりパーティーが全滅する可能性は上がります。 それを避けるために疲労度が高くなっているキャラがいたらドーピング薬で回復させたり、 オツにスパイダーウェブ、ドラゴンヘッドといった攻撃アイテムをセットして万全の態勢で帰還できるようにします。 また100~500くらいの稼ぎが相場のところで1000ゴールドでも稼げたのなら、300~400ゴールド相当の消耗アイテムを使ってもお釣りがきますのでアイテムを使うべきです。 この辺の打算的に保険をかける手法を駆使すれば、効率よく冒険を進めることができます。

さらに書くなら成長システムです。 これは武器攻撃をすれば「力」、攻撃をヒットさせれば「技能」、魔法を使えば「魔力」、とにかく行動すれば「素早さ」、敵からダメージを受ければ「体力」、敵から特殊攻撃を受ければ「魔抵抗」 みたいな感じで内部的にポイントが加算されていきます。 魔法を使わないと魔力が上がらないし、 軽い武器しか使わないと技能は上がっても力が上がらない、みたいに行動や装備に応じて成長の仕方が変化します。 また宝箱ゲットの際に「技能」「素早さ」のポイントが上がります(盗賊っぽいスキルなので)。 で、帰還して休息を選んだときにポイントが規定値以上なら能力が上がるわけです。 能力にはハンターハンターの念みたいに(位置的に)反対側の能力というものがあり、 今回は魔力が上がりますのでその影響で反対側の○○は規定値以上ポイントありますけどアップしません、的な複雑なこともしています。 何と何が反対側、真逆の関係にあるのかは忘れました。 で、成長ポイントなんですが、一回帰還すると0になります。 だから、中途半端なところで帰ってくるとほとんど能力値アップがなし、ということになります。 一回の宿泊で1%ずつ複利で物価が上昇するのだから、なるべく多めに能力値アップした方がお得です(最大で4パラメーターが+1となる)。 だから早めに切り上げて安全に帰還、を繰り返すのは成長が遅くなるのでオススメできません。 獲得アイテムがイマイチ!と感じたのなら、無意味に戦闘回数を増やしてでも長居すべきです。 疲労度150くらいまで到達すれば何かしらの能力複数種が上がることでしょう。

つまり、
「おやつは300円まで」
「家に帰るまでが遠足」
という金言をゲーム化したようなゲーム性です。 消耗アイテムをバカスカ使えばおカネが他の方面(魔法とか通行手形とか)に使えずに苦しくなるし、 消耗アイテムをケチケチしていれば全滅することも多く時間の無駄となるでしょう。 ゲームなんだから時間を無駄にすることは無論、問題無いのですが全滅しすぎはつまらないと思います。 このように戦略的に考えさせられる部分があるから、いわゆる経験値稼ぎも面白くなってきます。

よろしくね。
「*男男女・ダンジョン物語*」