2014年6月2日月曜日

ひまつぶクエスト+ なぜ強い?

Ⅱと付かなくても続編なんだぜ

ドラクエでもダイハードでもハリーポッターでも海物語でも牙狼でもなんでもいいんだけど、続きもの、シリーズものというやつは 観客動員が安定的に見込めます。 そんなことは、いまさら言われんでも分かっている! なめんなよ、ファッ○、と思われるかもしれませんが、 じゃあ GooglePlay の場合はどうでしょうか?

継続して1年以上の期間、モリモリとダウンロード数を稼ぐような”売れ筋”アプリには定番のサクセスストーリーがあります。 簡単に説明すると、新着で売れる→全体順位で売れる、狭いジャンル(アクション)で売れる→全体(ゲーム)で売れる。 という流れです。 逆に新着で中途半端なランキングのまま1カ月を経過してしまうと、新着欄から消されるは、 先輩や古株たちに上位を占められるわで全く日の目を見ません。 一応500位まで表示されますが、200位より下なんて深海みたいなものです、ほぼ誰もやってこないと思って間違いない。 Google で検索するときに、ほとんどの場合1ページ目、たまに2~3ページ目くらいまでしか見ないでしょ? AKBもメディア露出が多い (総選挙で1~10位になるような)人しか知らんでしょ? 下位に甘んじれば日の目を見ない、厳しい世界。 じゃあどうやれば新着の時にランキングをアップすることができるのか? そこのところと続編、二世ってやつがどう関係しているのか? それを考察するにはランキングのロジックを説明せねばなりません。

順位を左右するのに最も分かりやすい尺となるのが、ダウンロード(インストール)数です。 10DLのアプリよりも1,000DLのアプリの方が順位は高くなります。 しかしそれだけで全てが決まるのではなく、より複合的な評価体系となっています。 つまり、単純なダウンロード数だけで考えるのではなく、 アクティブ率(アンインストールする人が多いほど低くなる)が高水準であるかどうか? の方が重要となります。 例えば 0/10 なら、10人ダウロードしたけど全員アンインストールしてアクティブ率0%ってことです。

続編ものの場合、初期ユーザーの大半は前作経験者であると思われます。 ほとんど説明しなくても分かってくれるし、そもそもどういうモノか知った上でのダウンロードとなります。 話は変わりますが、缶ジュースバージョンの液体カロリーメイトをご存じでしょうか? 私が知る限り これほど好き嫌いの別れる飲み物はありません。 嫌いな人は一滴たりとも飲みたがりません。 私は豆乳に近い味だと思うのですが、もっとクセがあるということなのか…。 なので、(部活などで)支給されたブツをよく横流ししてもらっていました。 私は好きですよ、スーパーでわざわざカネを出して買ったこともあるし。 ここで考えて欲しいのが
☆味を知った上で液カロリーを買う人
★味を知らずに液カロリーを買う人
がいた場合、前者(☆)は予想した通りの飲み口に満足するだけですが、 後者(★)は「なんじゃあ、こりゃアアア!」となることでしょう(もちろん、気にいる可能性だってあるんですが…)。

「なんじゃあ、こりゃアアア!」の人は二度と買わないでしょう。 それどころか、飲みかけのソレを捨ててしまう勢いでしょうよ(我慢してまで飲もうとは思わない、リアルで何人も見てきたからわかる)。 これがアプリだったら、即アンインストールだって話ですよ。 即アンインストールが多いと、アクティブ率が下がります。 見かけのダウンロード数が多い割に、順位が低いアプリはこういった可能性が考えられます (別に★1~2が多いからといって新着欄での掲載位置が悪くなるということはない!ハズ)。

つまり、質の悪いダウンロード100よりも 質の良いダウンロード10の方が得なんじゃね? っていう話です。 質の良いダウンロードとはアンインストールしない人たちのDLです。 最悪、最終的にアンインストールするかもしれませんがそれなりにプレイしてからアンインストールするようなDLです。 私もスライっていうパズルゲーム(面数が膨大で数百ある)をほぼ全面クリアしかけた頃に、ちょっと面倒な場面になり 「なんかすげぇ時間の無駄だったな」と思って衝動的にアンインストールしたことがありますが、 こういう遊ぶだけ遊んでからアンインストールっていうのは実績に入るはずです。 実績というのはユーザーたちの累積・総プレイ時間みたいな概念ですね。

スタミナ・システムがやめられない、もう一つの理由

続編ものの場合、初期ユーザーの大半は前作経験者であると思われます。 と先に書きましたが、このことがアプリ公開序盤のスタートダッシュにおいて 高いアクティブ率を維持する原動力になると推察できます。 アクティブ率が高ければ機械的判断で「優良アプリ」だとスコアリングされるので、 掲載位置はどんどん上の方になっていくことでしょう。 もちろん、続編と言っても前作と完全に一緒なわけないですから、 「前作は好きだったけどコレはいかんなあ…」という感想を持つユーザーもいることでしょう。 しかし、大筋では”液カロリーメイトの味を分かったうえで液カロリーメイトを飲む人が文句を言うはずがない!” と考えるべきでしょう。 そりゃあ強いって続編は。 ひやかしみたいなユーザーの割合が少ないんだから。 そりゃもちろん、掲載位置が上位になればなるほど前作を知らない人たちもダウンロードするでしょうが、 既に「ベターなポジション(上の方の掲載位置)を得る」という目的を達成した後!!! そこから多少アクティブ率が落ちたって、痛くもねえやってなものです。

続編もの以外に、アクティブ率を高くする工夫は無いのか? そりゃシンプルに考えれば 「良質なものを作れば愛される」という不文律があるのは間違いないのですが…。 だけど、クオリティはあくまでも要素の一つでしかありません。
Q * M * P = A
みたいな掛け算を思い描いてください。Q(品質)だけが特別高いが、M(方法)とP(宣伝)が低い…となれば、 Q・M・P が全てほどほどであるパターンに負ける、大差で負けるということが考えられます。

ここで考えるのは方法論です。 P=プロモーションは「できあがったものをどう拡販するか」という概念ですが、 M=メソッドは「勝ち残りやすい仕組みを企画段階でどう取り入れるか」ということです。 続編を作るというのはそういうこと(M=メソッドということ)です。 じゃあ、しつこいけど続編もの以外に、アクティブ率を高くする工夫は無いのか?

そのヒントは放置ゲームにあるような気がします。 放置ゲームなんだから、「ダウンロードして速効でアンインストール」ってことにはなりにくいと思いませんか? そりゃあ、とりあえず放置するでしょ。 放置とは現状維持だから、NOT アンイストールってことですよ。 結果的に1~2週間後にアンインストするとしても、その1~2週間の延命が重要。 新着という戦場は1カ月の短期決戦です。 1~2週間の延命であっても、その間のアクティブ率が上がるのであれば制作者にとっては恩の字、恩の字、です。

同様の理屈でスタミナ制もいい線いっていると思います。 「課金させるためにスタミナ制なんでしょ」と考えるのは早計。 スタミナは(おカネ使わなくても)時間経過で回復します。 時間経過する間、何をするでしょうか? 何もしない。何もしない_?
えっ、それって、つまり…
つまり…

放置! ということ。放置がアクティブ率向上に効果があるのは今、述べた通り。 ソーシャルゲームじゃなくても、課金要素がないゲームであったとしてもスタミナ制の導入には価値がある。 そのことを、賢い人はとっくの昔に気づいていた…。

じゃあ売れているゲームの正体ってやつは?

結論から書きます。 「強い馬が勝つんじゃない、勝った馬が強いんだ」という理屈に近いところです。 「面白いゲームが人気なんじゃない、人気なゲームが面白いんだ」では、意味が通じないのでもう少し現実的に考えて 「つまらないゲームが淘汰されて面白いゲームが生き残るんじゃない、淘汰されない仕組みを持ったゲームが生き残るんだ」…?

淘汰されない仕組みとは?
・わかりやすい、単純 or 続編ものである
・放置すると得するシステム
・コンプリート要素などの時間稼ぎ
・運営側の仕掛け(マメな更新や新イベントなど)
・ユーザー通しで競い合う雰囲気
まあ結局ソーシャルゲームになるんですけどね…。ただ、ドリランドやパズドラみたいなソーシャルゲーム的な構造ではなくても 上記項目をクリアしていれば売れます。 無料アプリの場合は大勢のユーザーに日々遊んでもらって広告収入があが~る、ということです。

前段で Q * M * P = A
と書きましたが、100点x100点x100点で年間 1,000,000ダウンロードみたいな話ですよ。 で、まあ Q・M・P のそれぞれを高めればダウンロード数は稼げるはずなんですが、これが厄介。 最難関である Q(クオリティー)を100点にするのはどうしたって無理です。 P(プロモーション)を100点にするためには莫大なカネが必要となるでしょう、現実的に無理です。 しかし、M(メソッド)を100点にすることは、できないこともないでしょう。 なぜならメソッドは構造的な部分を上手に模倣すれば、売れているアプリと同じレベルに(あなたのアプリを)引き上げることが可能だからです。

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