皆さまはドット絵、好きでしょうか? 好きかどうかはさておき、 ドット絵の定義、明確に言えますか?
ドット絵の定義? そんなのは、あーです。こーです。 きっとアナタは頭の中で瞬間的に持論を展開してくれたハズです。 そう、大雑把に言えば、アナタが今考えた内容で合っているのです…。大雑把に言えばね…。 ファミコンみたいな、1ドットずつ点を打って作った絵でしょ? そう考えたはずです。
じゃあ今度は「ドット絵 定義」みたいな感じで、ちょっとググってくださいな。 一つ、二つ、どんなものだと調べたうえでここに戻ってきてください。 めんどくさいな、もう。
定義というよりも?
いつもなら、駄ら駄ら長文を展開するのですが、今回はズバッと終わらせます。 ズバリ、ドット絵とは人間が色を管理しているかどうかを目安に考えるといいのです(持論)。
この絵はどうでしょうか? デッサンやデザインやキャラクター性ではなく、色味に注目してください。
この絵はどうですか?
上の絵と下の絵を比べてください。どちらがクッキリしているでしょうか? 下の絵ですよね。 実は、上の絵は中間色が多用されており、にじんでいるんですね。瞳がわかりやすいかと思います。 また、背景と髪の毛の境界線、あごのラインなど(上の絵は)境目の線が全てにじんでいるのです。 つまり、背景の黒と髪の毛のピンクの間に、黒っぽいピンクが挟まっています。
64x64の8bit PNG ですが、上は 2.37KB 下は 1.47KB です。 これは、使用している色の数が少ない方が、容量が小さくなることを意味します。 ちなみに下をモノクロにしても、1.46KB でほとんど変わりません。
描画ツールには「ブラシ」と「鉛筆」があるかと思います。 ブラシは1dot~100dotみたいに線の太さを自在に変えられるので便利ですが、下地の色に影響を受けます。 つまり、絵の具でキャンバスに描くのに近いニュアンスになるんですね。 鉛筆は1点、1ドットずつを指定した色で塗ります(線は描けるが、面を塗るのには適さない)。下地の色は影響しません。 この鉛筆のみで絵を完成させれば、それは間違いなくドット絵です。 完全体のドット絵です。 ポイントは中間色やグラデーションが自然発生しないので、 作者が指定していない色は存在しないということです。 でも、ファミコンやスーパーファミコンのドット絵で、グラデーションっぽいのありますよね? あれは、 マシン技術で発生させたにじみではなく、作画する人が任意に選んだ中間色が打たれているわけです。まさに職人芸。 だから、ドット絵とは人間が色を管理しているかどうかを目安に考えるといいのです、というお話です。
中間色の自動発生に関しては、画像ファイルの圧縮技術も関係していると思います。 jpeg とか png とかね。 写真を拡大するとドット単位で見れると思いますが、白いドットの隣に黒いドットや赤いドットがいることはあり得ません。 白→白っぽい灰色→もう少し暗い灰色→暗めの灰色→黒、みたいに必ずグラデーションを形成しているはずです。 隣の点と点はある程度似た色になるわけです。 これを利用してデータを圧縮しているのだと思われます。 この辺も考え出すと、色々と、面白いかもしれませんな。